昭和電工
昭和電工は博士人材の雇用に非常に積極的な企業です。昭和電工の博士に対する思いは、学生が博士として民間企業で活躍していくための非常に良いヒントになるはずです。Q&A形式でまとめてありますので、気になる部分だけでも目を通してみてください!昭和電工への取材の結果を3部構成で紹介します。この記事を通して昭和電工に興味を持った学生さんは、積極的に昭和電工の方とコミュニケーションを取ったり、実際にエントリーしたりしていただきたいです。興味をもった学生はキャリア支援室にご連絡ください!
回答いただいた方のプロフィール
お名前:黒田 靖さま 博士(工学)
ご所属:昭和電工(株)人事部 人材開発グループ マネージャー
近年の博士採用実績はどの程度でしょうか?
博士卒技術系社員142名在籍(2020年6月末時点)
2020年入社:7名/52名
2019年入社:12名/44名
2018年入社:9名/34名
博士卒に対して,学部卒や修士卒と比べて,どのようなことを期待しますか?
研究を通じての一般的知識、考察力
学会等でのプレゼン能力。
査読論文への投稿、博士論文のまとめによる、論文として仕上げる能力、論理力。
後輩への指導力
貴社が研究開発職・技術職に博士人材を採用するときに,博士卒の応募者(博士新卒学生)に期待する重要な力や経験はどのようなものですか?可能であれば,そういった人材を求める理由についてもご教示ください。
重要な力:研究を進めるうえでの知識、考察力、粘り強さ、後輩の指導力
経験:学会での発表経験、論文として仕上げた経験(投稿論文、学位論文)、人脈(大学の先生、他大学の博士学生)
理由:
昭和電工では、化学系の研究開発については、世界トップクラスの研究者集団となることを目指しています。そのためには、博士卒生と修士卒生が共存し、切磋琢磨する環境が好ましいと考えています。博士卒生が有している最新の研究手法や知見も、有益です。また、博士卒生は、友人・知人が大学に残ることも多いと思います。仮に知己がなくとも、大学の先生と物怖じせずにディスカッションすることができます。これらのことから、将来、大学から有益な知見を誘導してくるパイプ役としても期待します。
過去の選考・採用過程で出会ったご担当された博士卒学生の中で,特に印象に残っている優秀な候補者はおられますか?またその候補者の優秀性はどのような点にありましたか?
弊社が最も時間をかけている技術面接において、印象に残っている個性を持つ候補者は、研究好きだけでなく議論好きであることです。持ち合わせた高い専門力を武器として力強く自身の研究を語るだけでなく、面接の場でも物怖じせず議論を積極的に進めることで、さらに自身の技術を磨きたいという謙虚さと向上心が伝わってきます。特に近年入社していただいている東北大理学系博士の方はこのような方が多いです。
昭和電工さまは,特に博士の採用に積極的な企業だとの声をよく聞きます。なぜ積極的に博士を採用するのでしょうか?
財閥系に比べると知名度にかける(労働市場におけるポジションニングの問題)。
意外と、博士学生の方が、知名度に左右されずに、昭和電工を財閥系と同列で評価してくれる。昭和電工の良さを理解してくれる。
昭和電工では、選考の基準として技術力重視を明言しており、技術面接に力を入れている。また、入社後は、入社1年目から重要なテーマを任せる社風があることをPRしている。これらの点に魅力を感じて、応募してくれる博士学生が多い。
当社サイドも、入社時の年齢にこだわらず、優秀な博士学生を採用してきた。その結果、博士学生も当社に積極的に応募してくれるようになった。いつの間にか、相思相愛の関係が出来上がってきたと感じている。
博士の学生に向けたメッセージをお願いします!
昭和電工には、東北大学大学院理学研究科博士課程修了のOB・OGが、10名以上在籍しています。化学業界では、トップクラスの数字です。この実績が物語っている通り、博士課程修了の皆さんの活躍の場を用意してお待ちしております。腕に覚えのある方、あなた方の活躍の場を提供します。
昭和電工は、日立化成(2020年10月より「昭和電工マテリアルズ」に社名変更予定)と統合し、「世界トップレベルの機能性化学メーカー」を目指します。両社の統合により、素材から機能性材料まで、一貫して開発、製造することができると考えています。「世界初」と呼ばれるような機能性材料の数々を、一緒に開発していきましょう。