理学研究科の「理論研究」で身につく力とは

理学研究科の「理論研究」で身につく力とは

本研究科には、専攻の区別によらず、「理論研究」を行っている学生が相当数います。こういった理論研究を行っている学生は、大学などの教育機関で情報科学についての体系的な教育を受けたことはありません。その意味では情報科学の専門家とは言い難いところがあります。しかし、自らの知的好奇心や問題意識に即した、自立的かつ実践的に情報科学を学ぶ過程で、座学では身につかないしなやかな実践知を身に着けています。

理論研究を行う学生にとって、自分たちで研究会を組織して専門書を輪読してそれぞれの研究に応用するのは当たり前です。GitHub(ソフトウェア開発のプラットフォーム)に自分のHPを立ち上げて世界のプログラマたちと交流する学生や、ハッカソン(プログラマが集うイベント)に参加して名を挙げる学生も少なくありません。彼・彼女たちはこうした自立的な学習の過程で、知的好奇心や自律的な学習習慣を育んでいます。こうして得られ実践知は、フィールドでの試行錯誤やネットワーキングを通して得た「情報科学の生きた知恵」ともいうべきものです。

残念ながら、学生もそして企業もこういった理論研究を通して得られる強みについては十分に理解できていないようなところがあると思います。

もしプログラミングやデータサイエンスといった情報科学の専門性をもった人材に対するニーズをお持ちであれば、本研究科のキャリア支援室にお声がけいただければと存じます。